讃禱歌(さんとうか)

santoka concert

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この宇宙空間に浮かぶ地球に、ほんの一時止まるに過ぎない私達は、
その身体は土に、その心気は空に吸収されるであろうことは、
宗教的でなくとも理解出来ることである。

この小さな地球に多くの宗教と宗派がある。
しかし、究極は一つ神である。

人は深い縁によって結ばれるのが
それぞれの神であって優劣も対立も神にはない。
地球上の人間に数知れぬ苗字があるように、
そして一度戸籍に登録されれば気ままに替えられないように、
結ばれた神との縁は守り続けるものと理解される。

長い間の私のこの種の疑問に答えを出されたのが、
教であり密教であった。
それは荘厳華麗な世界、
悪の存在を認めながら浄化される世界、
愚かな者も安住できる世界であった。

こうした中で讃祷歌は生まれた。
八十の老人も小さな子どもも口遊むのを私は聞いた。
多くの人々が歌いながら
自然に神さま仏さまの御名と誓願を知ることができれば
この上ないよろこびである。

覚えやすい曲想だが音域が比較的広いのは、
低い処の我を思い、
高い処の天を思うからだろうか、
それはまた華厳の世界でもある。

輪唱の中に輪廻転生の相が見られ、
四部合唱の中ではそれぞれの音を聞き分けながら渾然としたハーモニーを楽しむ、
それはそのまま私どもの姿であってほしいと思う。

この宇宙の解釈を、人生をも含めて大自然とし、
生滅は呼気であり吸気なのである。

永遠の空にすべて吸収されるのである。

もろもろの思いを高めていって、
自由に自在に、

       欣びのうたごえ、讃祷歌・・・・・

智韻寺 第一世住職 新堀智朝